道後温泉2050ビジョン
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道後温泉2050ビジョンDOGO 2050 VISION | 禁無断複製 | 2023 道後誇れるまちづくり推進協議会© 16関連事項である観光DXについて簡単に触れておく。なお、観光DXについては観光庁が各地の取組み事例や学習・意見交換のコミュニティ情報などを公式サイトで公表しており[図3-4]、今後はこういった情報を注視して最新の動向を学び、取り入れていくことが望まれる。2020〜2022年のコロナ禍以降、それまでいま一歩普及が進まなかったテレワークやオンライン会議が一般化したことにより、ネットワーク環境やデジタルツールの利用環境の整備が進むとともに人々の意識や行動の変容が生じ、観光地・観光産業においてもデジタル技術を活用する機運がこれまで以上に高まっている。その中で、単なるデジタル化を越えて、デジタルツール導入を契機とした業務プロセスや組織構造の再編に至るDX(デジタル・トランスフォーメーション)に対する注目と期待が急速に高まることとなった。で検討や実装の取組みが始められているが、多くの他分野と同様、デジタルツール導入にかかるコストや労力が障害となってその進捗は未だ十分とはいえない。また、取組を行なっている地域・事業者であっても、地域ごとの観光アプリ等の独自サービス開発や宿泊事業者等におけるPMS(ホテル管理システム)を独自にカスタマイズするなど個別性が高く、地域間・事業者間での情報や環境の共有・連携が進んでいないため、大幅な生産性向上や業務改善に繋げられているとは言い難い段階にある。産性向上、③観光地経営の高度化、④観光デジタル人材の育成・活用などである。現在普及が先行している具体的な場面・ツールとしては、予約・客室管理、自動チェックイン、観光案内のAI化、問合せ対応へのチャットボットの導入、清掃ロボット、在庫管理の自動化、自動車ナンバーと宿泊履歴の自動照合等があるが、今後は個別事業者及び地域全体の各々においてこれらを有機的に結びつけ、DXと呼ぶにふさわしい業務プロセスそのものの改善や観光・宿泊者の体験価値の向上につなげる取組みをスピード感を持って進めていくことが地域観光産業の成功の鍵となる。本ビジョンにおいては「デジタル温泉都市構想」と銘打ち、旅行者体験の向上・地域事業者間のデータ共有・地域全体のマネジメントの3つの観点から、2050年の道後に向けて必要な変革の方向性をまとめた(次章 4-2)。本章の補足として、前節と同じくこれから取り組むべき具体的施策(第4章)の多くに共通する重要観光・宿泊業においてもDXは様々な課題の解決につながることが期待され、官民の様々なレベルデジタル化・DXの推進を通じて期待されるのは、①旅行者の利便性向上・周遊促進、②観光産業の生3-4. 観光DXの推進について[図3-4]観光庁 観光分野におけるDX推進(上)・観光DX公式サイト(下)*観光DX公式サイト: https://kanko-dx.jp/3.道後温泉2050ビジョンの目指すべき将来像

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