道後温泉2050ビジョン
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道後温泉2050ビジョンDOGO 2050 VISION | 禁無断複製 | 2023 道後誇れるまちづくり推進協議会© 25■ 『歴史的温泉施設群・第4の外湯プロジェクト』 推進の目的4-4. 重点プロジェクト(3)第4の外湯 「道後斎戒沐浴 の湯」の建設(つづき)さいかいもくよく[図4-3]道後湯帳(左)と斎戒沐浴のイメージ(右)注)本内容は関係行政庁及び地権者への事前説明・合意を踏まえたものではないため、今後具体的な検討を行うに当たっては広く関係者の事前合意を得る必要があります。温泉本館を中心とする道後温泉地域の歴史的文化的空間は、全国に誇るかけがえのない松山市民共通の財産である。この共通認識のもと、道後温泉誇れるまちづくり推進協議会をはじめとした地域・企業・団体は先人の志を受け継ぎ、美しく魅力的で活力のある都市型温泉郷の実現を目指し、地域の発展と道後温泉が百年後にも誇れる地域のシンボルとなるよう、景観の修景、伝統の奥行や深みの再現など、歴史漂う景観づくりに取り組むとともに、新しい価値の創造に一体となって努めてきた。道後温泉の景観に深い歴史性を表現するための象徴及び景観保全の核として、古代から今日にわたり各時代で愛されてきた温泉施設の復元に取り組み、温泉とロマンに浸りながら道後の魅力を体感でき、浴衣姿で湯巡り・湯のまち歩きを楽しめる温泉地という「道後ブランド」を次代に継承発展させる景観づくりとして、『歴史の湯(歴史的温泉施設群)・第3の外湯プロジェクト』を推進し、2017年には松山市の英断で「道後温泉別館飛鳥乃湯泉」実現の運びとなった道後温泉では、神代・古代~飛鳥・奈良~平安~鎌倉~室町・戦国~江戸~明治以降のそれぞれの時代をテーマに、これ以外にも各時代の温泉を復元した「歴史的温泉施設群」の復元を順次計画しており、先人の志を受け継いで更に発展させ、また市民と観光客が共に利用できる憩いと交流の場を創出することとしている1894(明治27)年に建てられた道後温泉のシンボルである道後温泉本館は、5年半にわたる保存修理工事が完了し、待望の全館通常営業が本年7月11日には無事再開される予定で、工事にあたっては当初多大の経済損失が見込まれていたものの、松山市によるアート事業や地域住民・事業者などステークホルダーのご尽力でコロナ禍を除くとほぼ影響はなかったものと感じている。当推進協議会は本館保存修理工事が完了し、社会経済環境が激変するこれからが本当の試練のときを迎えるものと危機感を持っている。このため、「日本最古の歴史を持つ温泉地」とする本物の歴史文化を生かしたまちづくりをもっと掘り下げ、共同風呂の入浴に抵抗のある欧米やイスラム圏域のお客様にも隔てなく温泉文化を体感していただけるよう、着衣での沐浴専用の第四の外湯、斉明天皇来浴の史実に基づく「道後斎戒沐浴の湯」の企画・提案を取りまとめ、その実現に向けて取り組むこととする。4.道後温泉2050ビジョンの政策体系と施策内容

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